
実はコミュニケーションは苦手なのです…
僕はいま、YouTubeで話したり、議論する番組に呼ばれたり、人とトークする機会が多かったりします。
でも、基本的には「コミュニケーションが苦手」なんですよね。芸人さんなんかでも、カメラが回ると饒舌になっても裏では物静かな人も多くいますよね。僕もそのタイプですよ。気を使って話しかけたりするのって、なかなかできません。
もしかしたら、男性に多いのかもしれませんが、「意味のない雑談」が苦手です。
「天気いいですよね」「最近、休日は何やってます?」みたいな、意味のない会話は、しなくてもいいと思っている派です。
勝手なイメージかもしれませんが、女子会のトークを端から聞いていると、意味もオチもない会話を延々とやっているように見えます。
「すげーなー」と思って聞いていますね(笑)。
楽しいけど、役には立たない
昔、学生時代に思い知ったことがあります。
それは、「面白いことを言うこと」と、「面白い場になること」は違うということです。
「すべらない話」のように、1人語りでめちゃくちゃ面白い話をする能力があります。それと、集団で話をする会を面白い場にする能力は、根本的に異なるんですよね。
「楽しかったな」と思える飲み会って、実は、話の中身を覚えていないことがよくあります。
お互いのどうでもいい話をテンポよくできたときに、「何を話したかは全然覚えてない。
でも、なんか楽しかったな」という印象しか残っていません。
そういう会にできる能力は、「生産性」という面では意味がないかもしれませんが、でも、実は貴重なんじゃないかと最近思ったりします。
それを高校時代に思い知らせてくれたのが、友達の中にいました。

面白くない話をする能力
その男は仮に「Tさん」としましょうか。Tさんは、「まったく面白くない話」を堂々とすることができるのです。
「最近、体調が悪いんだよね」「ここ数日、雨が多いよね」というような、どうでもいいことを話し始めます。
それが続いたときに、僕は「こいつには敵わないな」と思ったんですよね。というのも、Tさんは、彼女がつねにいて、モテやすかったんです。
おそらく、面白くない話をできるということは、相手の面白くない話も聞けるということ。
それが許される雰囲気を、Tさんは醸し出すことができるんですよ。
そうすると、女性はどんどん集まってきますよね。だって、緊張感ゼロで、どんな話をしてもいい居心地のよさがあるわけですから。
けっきょく「共感」は強い
Tさんは、とにかく世渡りがうまかったんです。バイト先でお客さんからクレームが入ったときも、「いやー、ホントうちの経営はよくないですよねー」と客側の味方につくような言い方をして、その場をうまく乗り切ることができていたんです。
それを見たときに、「こいつ、コミュ力の鬼だな」と思い知りました。その手法は、僕もたまにマネたりしています(笑)。
ようするに、「共感」を作り出すことが、コミュニケーション能力には必須なんでしょう。
共感することに意味を見出せない僕は、「コミュ力」という分野では勝てないのかもしれませんね。
それを武器にできる人は、どんどん磨いていったほうがいいと思いますよ。ディベートや議論がうまいことより、よっぽど社会的に役に立つと思いますから。