
日本ではもう「お金持ちにはなれない?」
日本ではお金持ちなれないってどういうこと?
日本は少子高齢化なうえに毎年のように人口が減少し続けています。
加えて、日本は生産性が低くて実質経済成長率も1%に達していない国です。
OECDの調査データを見ると、日本の平均賃金はこの20年で0.4%しか上がってなく(編集部注※2000年時点で3万8364ドル、2020年時点で3万8514ドル)、トップのアメリカの平均賃金6万9391ドルと比べると、大きな差をつけられています。
この数字を見ても、企業に就職して毎年昇給したとしてもたくさん稼ぐことが難しいのが現実なのがわかります。
もちろんごく一部の優秀な人は昇給したり、自ら起業して成功したりすることもあるでしょう。
しかし、不景気の昨今に起業して成功する確率はだいぶ低く、とあるデータによれば、ベンチャー企業の生存率は創業5年後で15%。10年後だと6.3%で、20年後には0.3%しか残っていないそうです。
成功例が取り上げられるのは珍しいからです
最近はYouTubeで食べていくなんて子どももいますよね。
YouTuberだけでなく、スポーツ選手とかもそうですが、そうした存在は極めて稀です。
例えば、サッカー選手の場合、日本で年に一回でもサッカーをプレーする人は、直近10年平均で450万人ほどいるそうです。
でも、日本で年収460万円以上が確定しているA契約のサッカー選手は、J1だと1チーム上限25人までの決まりがあります。
現在のJ1のチーム数が20なので、500人くらいしかいないということになり、サッカーで食べていける人は稀有な存在ということになります。
どうしても著名人やスポーツ選手、起業家というのはメディアが取りあげるので目立つわけですが、その少数の成功例が自分にも当てはまると思い込むのは、騙されやすい人の考え方です。
子どもが大人になって騙されやすい状態になるのは親としては怖いですから、「そんなことをしてもお金持ちになれるのはごく少数だよ」という現実は教えておいたほうがいいと思うのです。
お金をあげるより「魚も取り方を教える」
でも、子どもがお金持ちになりたいって言ったら、どう答えたらいいんですか?
そもそもお金を稼ぐことが難しいので、「お金持ちになりたい」と子どもに言われたら、僕が親ならお財布から出ていくお金を減らす方法を教えると思います。
バカみたいな話ですが、お財布に残っているお金を減らさないことが、ある意味でお金持ちになる近道なのです。
そのうえで、ある意味、お財布の中に入っているお金の量が多い人=お金持ちになったら、経験や稼げる能力につながる投資を教えるといいと思います。
知識や経験が増えることに投資をするのは、将来的にお金を稼ぐ能力につながります。
たとえば、「お金が欲しかったら、資格を取って、資格手当で給料が増えるよ」とか言っておくのもありだと思いますね。