
親が頑張ると子どもがダメになる
Q. 今回ひろゆきさんが「子育て」をテーマに選ばれたのはなぜでしょうか。 ここ数年、僕の経歴から、子どもとインターネットとの付き合い方について心配する声や質問が寄せられるようになりました。 たしかにネットのリスクは存在します。でも、危険だから遠ざければいいというわけでもありません。 ネットとの付き合い方に限らず、親が子どもを守ろうとするあまり、間違った方向に導いてしまっているケースは多い。そこで、「僕なりの子育ての正解」をつづってみたのが本書です。
Q. ひろゆきさんが本書で「親が頑張りすぎると子どもがバカになる」と語る理由を教えてください。 親が頑張りすぎると、往々にして「これだけ頑張ったのだから、成果があがらないのはおかしい」と怒ったり、疲れて余裕がなくなってしまう。 すると、子どもは「怒られないために頑張る」というマインドになり、自分の頭では考えられない大人になってしまう可能性があります。
共働きはコスパが悪い
Q. とはいえ共働きで子育てしている夫婦も多く、余裕をなくしがちです。 僕は、子どもが小さいうちは共働きはしないほうがいいと思っている派です。
その理由には2つあって、1つ目は子どもの非認知能力を育てるため。2つ目は家庭の経済面からです。 共働きで忙しいと、子どもへの向き合い方も、
怒って言うことを聞かせるほうが手っ取り早いということになりがちです。 そうすると子どもは結局、自分の頭で考えられない「バカな大人」になる。対価として得られるのは、ちょっとした経済的な余裕だけ。本当にそれでいいのでしょうか? これからの時代に対応していくには、創造力、忍耐力といった「非認知能力」が必要であり、これは「5歳までの環境で決まる」と言われています。 そのくらいの年齡までは親が寄り添い、失敗も含めて見守るのが理想だというのが1点目の理由です。 2点目の経済面ですが、普通、共働きのほうが有利だと言われますよね。でも、僕は逆だと考えています。 なぜなら、共働きで家庭学習がおろそかになってしまうと、あとから必死で塾に通わせるなど、かえって想定外のお金がかかってしまうから。 以上を考えると、小学生2、3年生ぐらいまでは、共働きはやめて子どもと寄り添う時間を確保するほうがコスパがいいという結論になります。
手を抜くことの大切さも教えよう
Q. テレワークが増えた結果、親の仕事ぶりを子どもが日常的に目にするようにもなりました。
僕は、家で親がダラダラ仕事する姿も見せたほうがいいと思っています。なぜなら、手の抜き方も含めて仕事だから。 「手を抜く」というと聞こえが悪いかもしれませんが、裏を返せば、効率よく仕事をするし、無駄なことはしないということ。 親が適度にサボる姿を見ておくほうが、社会に出たあとに追い込まれなくて済みますし、むしろ効率よく価値を生み出せる大人になれるのではないでしょうか。 〈ひろゆき氏の教育・子育て論が形成された背景や、IT教育への提言など、続きは関連記事からご覧になれます〉