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「YouTubeで僕の喋りが受けている理由とコロナは怖くないという嘘を平気でつく人たち」ひろゆき切り抜きニュース

yourubeでの喋りが受けている理由

ユーチューブで配信している動画に関して言えば、僕の喋りにはちょっとした「マジック」があったりします。

通常、僕は質問してきた人のコメントを読み上げて、それに対して回答する形で好き勝手に喋っているだけなのですが、僕のほうで「あなた、こういう状況ですよね」などと、完全な主観で補足を入れてしまっています。

はっきり言って、その補足にはなんの根拠もありません。

それでも、動画を見ている人のなかには、僕の勝手な設定について「質問には書かれていないけど、そういうことなんだ」と錯覚して、「ひろゆきは適切なことを言っている」と思い込んでいる人もいるかと思います。

でも実際は、いちいち質問者の背景について確認をとっていると話が先に進まないので、早口でわーっと適当に喋っているだけ。

僕の推測が正しいかどうかなんて関係ないのです。

説明するまでもなく、僕のユーチューブチャンネルは、報道番組でもなんでもありません。

言ってしまえば、「お酒を飲んだオジサンが好き勝手喋るだけのコンテンツ」にすぎないのですが、受け取った情報に対して、あまりに無防備というか、そのまま信じてしまうナイーブな人が多い。

休憩

学びに限ったことではありませんが、ここでは「疑う力」を養うことの大切さを改めて強調していきたいと思います。

たとえばですが、「優秀な先生ほど、説明が長くなりがち」です。

正確なことを言わんとしている人ほど、自信満々に、何かを決めつけたような言い方をすることは、傾向として少ないです。

僕が正確に情報を伝えようとするなら、たとえば「コロナのワクチンの効果は?」という問いに対して、「効果はあるといわれているが、その効果がどれくらい持続するのか、日本人への副反応はどのようなものがあるのかなど、まだわからない部分もあるので、全員が受けるべきとは全面的には言えない」といった具合に、ある意味、曖昧(あいまい)とも受けとれる説明をします。

専門家はデータに基づいてしか正しいことは言えません。

一方で、科学的正しさに欠ける論客が、「ワクチンなんか打っても意味がないです」とか、「ワクチンさえ接種すれば、あらゆる問題は解決します」と自信満々に断言するとき、人はダマされやすくなる傾向があるのです。

デマを平気でテレビが垂れ流す時代

2020年の大晦日(おおみそか)、僕は「アベマプライム」というテレビ番組に出演しました。

「メディアの功罪」というテーマで、何人かのゲストと話をしたのですが、「過剰なコロナ報道」が世の中に悪い影響を与えているんじゃないか? という話題になったとき、出演者のひとりが「インフルエンザで死ぬ人のほうが多いんだから、コロナを怖がる必要はないんじゃないか」というようなことを言い出しました。

 ちゃんと調べれば、インフルエンザのほうが「致死率」ははるかに低い、ということはすぐにわかります。

インフルエンザに関して言うと、日本国内では年間1000万人くらいが感染して、2018年には約3000人が亡くなっています。でも、コロナは今、日本国内で74万人くらいの感染者が確認されていて、約1万3000人が亡くなっています(2021年5月末時点)。

致死率において何倍もの差があるのは一目瞭然ですし、フランス国立保健医学研究所(Inserm)などの専門チームが発表した研究結果もあるわけです。

そういった少しでも調べればわかることをスルーして、あたかもインフルエンザとコロナの致死率が同じ程度であるかのような発言をするのは、デマを流す行為に等しいと思います。

 しかもテレビ番組の場合、その発言だけをたまたま耳にした人が、その言葉をそのまま信じてしまう可能性もあるのです。

欠かせないのは「批判的吟味」

「報道の自由」「表現の自由」がうんぬん、という話とはまったく別次元の問題として、デマを流す行為は害悪です。

個人のブログなどであれば好きにやればいいと思いますし、許容できる部分もありますが、公共のメディアでそれを流すのは間違ったことです。

日本には「放送法」という法律があり、テレビ局は中立な放送を流さなければならないと同時に、ウソをついてはダメということになっています。

ご本人のアタマがよくなくて、バカなことを考え、そのまま発言して失敗するのは全然いいと思いますが、そういった人のウソをメディアが垂れ流してしまうのはさすがに厳しい。

同じ番組で、愛知医科大学病院の後藤礼司さんという先生もゲスト出演していました。

日々、コロナの重症患者の治療にあたっていて、患者さんが亡くなる場面もリアルで目の当たりにしている方です。

夜勤明けの状況で参加しているという後藤先生は、その番組内で次のようなコメントをしていました。

「僕ら(=医療者)は『批判的吟味』を必ずするんです」

「論文を読むときも、何か事実があったときも、必ず批判的吟味をする。これ、本当に大丈夫かな?って疑ってかかるんですよ」

同じく番組に出ていた、キングス・カレッジ・ロンドンの元教授で公衆衛生学の専門家である渋谷健司さんも、『ネイチャー』や『ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』といった一流誌に掲載されているような内容、つまり科学的根拠や原典に基づいた報道が日本では非常に少ないことを指摘していました。

 緊急時に突然メディアに出てきた人たちが根拠のない発言をしているけれど、それに対して、メディアがきちんと精査できていないことも問題であると。

 お二方が指摘するまでもなく、日本のメディアに問題があることははっきりしています。

 メディアが体質改善すべきなのは当然のこととしても、情報を受け取る側である僕らにとっても、後藤先生の言う「批判的吟味」、ひいては渋谷先生の言う「根拠や原典に当たること」は欠かせないことだと思います。

 見たこと、聞いたことを鵜呑(うの)みにしていては、いつまでたっても何も学べませんし、そういうバカな人はダマされて損をするだけなのです。

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